仲良くしよう、来年こそは
〜A-BEAT Cシリーズ VOL.20〜


「今年も終わりが見えてきたな」
不意にそんな言葉が漏れた。――某日、イタリア、A-BEAT Cのスタジオにて。
「毎年思うけど、早いな」
その声――DAVEの声に反応したのは、横にいたL.RAIMONDI。
「それで思うのは、今年も色々あった、とかな」
「そうそう」
二人は軽く笑い合った。
「それでDAVE、A-BEAT Cの代表としては今年1年はどうだったんだ?」
「まあ例年通り大小色々あったな。――GO GO'S MUSICが出来たとか、DOMINOの再離婚疑惑とか」
「ちょっと待て。――聞き間違いか? 今後半可笑しなフレーズが聞こえたんだが」
「LUIGI、笑えないぞ。再離婚なんて」
「待ておいそういう意味じゃない!! 何だその疑惑!? 僕は初耳だぞ!? というか再婚したという話もまだだ!」
「僕と離婚した位だ、もう誰とでも離婚出来るさ」
「言ってること最早滅茶苦茶だよ!! っていうかそういう方向でお前がDOMINOを弄るな!!」
ある意味GO GO'S MUSICにA.GATTIが行ってくれてよかったのかもしれない、とRAIMONDIはふと思ってしまう。
「その中でも、注目すべきはやはり再離婚疑惑だと思う」
「いやどう考えてもGO GO'S MUSICの設立だろう!!」
そもそも再離婚疑惑は事実じゃないだろ、とRAIMONDIは心の中でため息をつく。
――同時にRAIMONDIは説得にあたり、何とか注目すべきなのはGO GO'S MUSICの設立、という結論に達せた。
「新しいレーベルが出来るのはいいことだが、いろいろまだ問題は消えないな。
――僕個人としては、あちらとは仲が悪いのではないか、と思われることがとても残念だ」
「ああ、そういうのはあるかもな。単純に言うと完全に分裂したわけだし」
中には両方で活動している人間もいるが、基本はどちらか、に別れてしまっている。
「来年はそういうわだかまりというか、そういうのを取り除きたいな」
「そうだな……具体的には考えてあるのか?」
「とりあえず、DOMINO以外の人材を全員こちらに引き抜くというのはどうだろう」
「待てい!! 前後で話がかみ合ってないぞお前!? わだかまりを取り除く方法の話だろう!?
GO GO'S MUSIC、というよりもDOMINOを窮地に追い込んで何がしたいんだよ!?」
「昔からDOMINOはピンチをチャンスに変えてくれる女性だった」
「ピンチ過ぎるだろ!? 壊滅寸前だ!!」
「わかったLUIGI。――MANUELは残してやろう」
「大差ないだろう!! というかやっぱりお前MANUELが嫌いなのか!? DOMINOの次に弄り過ぎだ!!」
「なら仕方ない、食料だけは用意してやろう。――もしもし、ピザを50枚」
「既に生死の問題化してる時点で大ピンチだ!! というかピザかよ!? いやその前に電話するな!!」
無意味にテンポよく話を進めるDAVEにRAIMONDIとしてはついていくのがやっとであった。
――ある意味ついてはいけないのだが。
「それならば――おっ」
と、そこでDAVEは話を止め、RAIMONDIが座っていた向かいのソファの向こう側に視線を移した。
RAIMONDIも振り向いて見てみると、向こう側からレーベル所属のT.MARINがやってきていた。
近くまで来た所で、DAVEが軽く手を挙げ制止させた。
「……うーん」
「? 何だDAVE、人の顔をジロジロと――」
「しばらく見ない間に老けたな、フェデリコ」
「うおおおおぃぃぃ!! どう見てもトーマスだ!! 間違え過ぎだ!!」
「そうだ、こういうのはどうだろう。――フェデリコとトーマスを完全に入れ替えたように全員で接し、
本当にトーマスがフェデリコなんだとDOMINOに思い込ませるというのは」
「だから無意味に精神的に追い詰めて何になる!?」
「さっきも言ったじゃないか、DOMINOはピザ50枚が好きなんだ」
「そんなこと一言も言ってないだろうがああぁぁぁぁ!! 簡略するなぁぁぁぁ!!」

------------(フィクションです)------------

DAVEの全開モードでお送りしてみました(笑)。
ボケっぱなしだったので個人的には満足しております。
――イタリア人って、ホントにピザって好きなんですか?(爆)


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