ピザは食べ物です
〜A-BEAT Cシリーズ VOL.27〜
「……実際のところ、どうなんだろう」
不意に、呟くようにそう口を開いたのはL.RAIMONDI。
――某日、イタリア、A-BEAT
Cスタジオにて。
「? どうかしたのか?」
その言葉を、偶々通りかかったT.MARINは拾った。
「トーマスか。――実際の所、DAVEとピザには一体何があったのか、と思ってな」
「DAVEとピザ……」
「今日もな」
『LUIGI、朗報だ』
『朗報? どうした?』
『SEB188、好評なのは復活したDJ
NRGだけかと思っていたが、NORMAの新曲も
結構好評らしい』
『そうか、よかったじゃないか』
『ああ。哀愁EUROが少なくなってきている今、いいニュースだ。
そこで僕は今以上に哀愁EUROに磨きをかけたいと思っている』
『何か案があるのか?』
『僕や君のような製作陣だけじゃなく、シンガーにも影響を与える方法だ。
――上手く、歌う時や作る時に心理的な作用を与えればいい』
『具体的には?』
『ホカホカのピザを前に、歌うor作る』
『それだけ!?』
『それを前にするだけで、あの日の悲しみや憎しみが……DOMINOぉ……DOMINOぉぉぉぉ』
『うおおおおおいいいい!? 落ち着け!?』
「…………」
「…………」
MARINは勿論、話したLAIMONDIもつい黙ってしまった。
「……僕も色々聞いたことがあるが、実際の所原因は不明なんだよな」
「トーマスもか」
「ああ。――流石にDOMINOには確認出来ないし」
「DAVEとピザ、か」
数日後、GO
GO'S
MUSICのスタジオにて。MARINは偶々鉢合わせた
F.CONTINIとS.OLIVA、両者にDAVEとピザの話をしてみた。
「細かい話は色々聞いたことがあるけど、原因まではわからないな」
「私もそうね。朝起きたら背中にピザを背負ったDOMINOがいたとか
洗濯物と一緒にピザが干されてたとか机の引き出しの中身が全部ピザに変えられたとか
は聞いたことあるけど、原因までは」
「……何気に色々知ってるな、NORMA」
「? SANDROはこういう話、知らないの?」
「いや、僕が知っているのは精々書類がピザのレシピに変えられたとか
休日DOMINOが頭の上にピザを載せたままだったとか
夜中こっそり車で出かけようとしたら既に車の後部座席にはピザを抱えたDOMINOがいたとか
別の女の人と一緒にホテルに泊まったらルームサービスでDOMINOがピザを持ってきたとか」
「いや、十分じゃないかSANDRO……」
「実際沢山知ってるのはトーマスじゃないのか?」
「僕はそんなには知らないぞ。僕が聞いたことがあるのは
一日三回「ピザ」と発言してしまうとその夜の夢にDOMINOが出てくるとか
DOMINOに刺されそうになった時にピザを腹に仕込んでおいたら助かったとか
フェデリコと二人で水族館に行ったら水槽の中にピザを持って泳いでいるDOMINOがいたとか」
「…………」
と、それぞれが耳にした「DOMINOとピザ」エピソードの披露が途切れた時点で、三人は顔を見合わせる。
「……全部嘘の話、だよな?」
「そうだとは思う……けど、嘘だっていう証拠もないし」
「もしかしたら、一個位は本当の話があるのかもしれないぞ?」
ううーん、といった感じになってしまう。
「思い切って、本人に確認してみるか?」
「誰がやるのよ?」
「ここは女同士でNORMAが」
「ちょっ、何で私? それならSANDROがいいじゃない」
「何故僕? というかそもそも言い出したのはトーマスだろう?」
等とヒソヒソともめていると、
「あら、どうしたの三人ともこんなところで?」
そこにいたのは噂の張本人、DOMINOことA.GATTIだった。
――三人はあらためて顔を見合わせる。そして、
「DOMINO。――今日はいい天気だから、洗濯物もピザもよく乾きそうね」
そう言って、ポンとGATTIの肩を軽く叩き、CONTINIはその場を後にする。
「DOMINO。――ルームサービスは、ホテルの人に任せた方がいい」
そう言って、ポンとGATTIの肩を軽く叩き、OLIVAはその場を後にする。
「DOMINO。――水族館は、人が泳ぐところじゃないぞ、うん」
そう言って、ポンとGATTIの肩を軽く叩き、MARINはその場を後にする。
「――って、一体何!? 何の話をしてたの三人共ぉ!!」
------------(フィクションです)------------
DOMINOとピザ、考察編でした。
最早EUROBEATというよりも、C.S.M.S.Sのミニコントがテーマでしたとさ(笑)。
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