サンタに不可能は……ない?
〜A-BEAT-Cシリーズ VOL.6〜
「SANDRO、今年はクリスマスのアルバムってやらないのかな?」
某日、A-BEAT-Cのスタジオにて。
S.OLIVAはDAVEの息子・フェデリコに不意に尋ねられた。
「クリスマスのアルバム?……ああ、「SUPER
EURO
X'MAS」か」
「うん、そう。ELENAが不安がってたから」
「ELENAが?」
「実は既にAVEXとの契約が切れちゃってるんじゃないか、って。
あっちでKIKIが呆れてた」
「ハハハ、そういうことか。――別にAVEXとの契約が切れたわけじゃないさ。
ただ、そのクリスマスのアルバムに関して新曲が欲しいとかは確かに言ってこないな。
もうやらないんじゃないか? 他のレーベルも作ってないみたいだし」
「なんだ……僕あのシリーズ、好きだったのにな。新曲はもちろん、
有名曲のカヴァーも聴けたし」
「そうだな……カヴァーが聴ける、という点では貴重なアルバムだったな」
「僕も参加してみたかったな。カヴァーしてみたい曲があったんだ」
「何の曲だ? クリスマスソングでか?」
「うん。「I
SAW MAMMY KISSIN'
SANTACLAUS」(邦題「ママがサンタにキスをした」)を
カヴァーしてみたかったんだ」
「――遠まわしに何か言いたげだな、お前」
OLIVAは嫌な予感がした。いつものパターンである。
「今年は僕、サンタに手紙を書いてみたんだ」
「手紙? ハハハ、可愛いことをしてるんだな、フェデリコも」
「何言ってるのさSANDRO、サンタへは手紙を書かなきゃ。
2年前、サンタに手紙を書くのを忘れたらクリスマスの夜サンタが僕を起こしてきてさ」
「サンタが……起こしてきたのか!?」
「うん。で、ビニール袋を持っててさ、中から1枚ひいてくれって、くじをひかされたんだ。
で、とった紙に書いてあったものが次の日届いたんだ」
「…………」
OLIVAは口には出さなかったが、おそらくDAVEである。――あいつ、困るとすぐにくじ引きなんだな。
「だから、サンタが困らないように手紙を書くようにしてるんだ。――これ、今年の手紙」
OLIVAが手紙を開けると……そこには一言、「新しいママ」と書かれていた。
「うおぉぉぉぉいい!! だからこういうのをサンタクロースに頼むなぁ!!」
と、その時不意にドアが開いた。
「――あー、疲れた」
「あ、KIKI。ELENAは?」
部屋に入ってきたのは、K.J.WAINWRIGHTである。
「日本に行こうかどうしようかって悩んでる」
「日本へ? どうしてさ」
「クリスマスプレゼントにAVEXに契約書を渡しにいくんですって。馬鹿みたいよ」
ふぅ、とWAINWRIGHTはため息をついた。
「それで? どうしてSANDROはそこで叫んでたの?」
「それがさ、聴いてよKIKI。SANDROってば、僕に今年のサンタにはこんなものを
お願いしたらどうだ、ってこの手紙を渡してくるんだ」
「待ていぃぃぃぃぃ!! 何僕が書いたことにしてるんだお前!!」
「もちろん僕は断ったよ。――僕にはもう新しいママがいるし」
「それはそれで駄目だろうがぁぁぁぁ!!」
-------------(フィクションです)-----------
2005年はスーパーユーロクリスマスが発売されなかったので、それをネタにした作品。
当時はDAVEの再婚とかもわかってなかったので、思いっきりそれをネタにしてますね。
というか今年になってフェデリコ君の願いは(以下自粛)