時には切ない年明けを
〜CHRISTINE &
ZANINIシリーズ VOL.11〜
「――今って、年明けなのよね」
某日、SCPのスタジオのロビーにて。休憩中、いつもの2人の顔ぶれが見えた。
「年明け……って、そりゃそうだろ。2006年の1月なんだからな」
E.ZANINIは少し呆れたようにCHRISTINEに答えた。
「年明けがどうかしたのか?」
「うーん……私、以前から思ってたんだけど、年明けならではの歌に、
濃い恋愛の曲がないのはどうしてかしら?」
「それは……めでたいからだろ。あまり雰囲気として似合わないじゃないか」
「そうかしら……あえて年明けならではのド哀愁の曲を作ったら、ヒットすると思わない?」
「まあ……絶対にヒットしない、とは言い切れないけど」
「実はね、ちょっと構想も考えてあるの」
そう言うと、CHRISTINEは鞄からノートを取り出した。
「年明けド哀愁のか?」
「ええ。――タイトルは「FUKU
WA
SOTO」」
「ぬおおおぃぃぃ!! 何が言いたいんだそれ!!」
「ああ、ごめんなさい。私メリッサに間違った説明しちゃったみたいで。
「フク」ってのは幸せ、幸福っていう意味なの。つまり――」
「いや意味とじゃなくて、明らかにGATTIの曲を意識してるじゃないか!」
「だって、ド哀愁よ?」
「その考えが駄目なんだってば!!」
ZANINIの叫びをよそに、CHRISTINEはノートのページをめくっている。
「――でもENNIO、見て。日本にはね、年明けのド哀愁の曲、っていうのがあるのよ」
「――本当かよ?」
「ええ。「お正月」っていう歌で。――正確には、年明けを待っている曲なんだけど」
CHRISTINEは、即興でアカペラで「お正月」を歌ってみせた。
「なんだか、ド哀愁っていうよりも、子供向けの童謡に聴こえてくるんだが」
「さすがENNIO。これはね、子供向けの曲みたいよ」
「いやド哀愁なのにか!?」
「だって歌詞の内容がそうなんですもの。――「もういくつ寝るとお正月」
意味はね、一体あとどれだけあなたとこの乱れた夜を過ごせばお正月……つまり
年明けは来るの? っていう意味よ」
「なんだその乱れた童謡!?」
「そして歌の最後で呟くように歌うの。――早く恋、恋、お正月」
「対象年齢いくつの歌なんだよ本当に!?」
------------(フィクションです)------------
お正月に書いたミニコント。
実際どうなんでしょうね。外国にいったらお正月ならではの哀愁バラードとかが
存在していたりするものなんでしょうか。
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