すくえるものは何気に多い
〜CHRISTINE & ZANINIシリーズ VOL.19〜


「――あれ」
E.ZANINIは、SCPのスタジオに入ってすぐ、戸惑いの色を隠せなくなった。
自分が見慣れたスタジオは、入り口入ってすぐに色々寛げるロビーがあったのだが、
何故か今は色々な屋台が所狭しと立ち並んでいた。何処からともなく笛と太鼓の音も聞こえてくる。
「何なんだ、これ……」
そう、呟いたときであった。
「ヘイ、そこの渋めのお兄さん、やってかない?」
声をした方を向くと、そこには何故かやけに浴衣がよく似合っていた見覚えのある金髪女性が
屋台の中でZANINIを誘っていた。
「――何してんだよ、CHRISTINA」
「日本ではね、夏になるとこうやって屋台とかを並べて催しごとをしたりするんですって。
だから、再現してみたのよ」
最近はすっかり大きく「和」に出ることはなかったが、まだやるか。
「君がいる屋台は……「ヨーヨーすくい」?」
「チャレンジしてみる? 今ならお試し期間でタダでいいわ」
まあ、タダならいいか。――ZANINIはうん、と頷いた。
「それじゃ始めるわよ。ミュージックスタート!」
CHRISTINEがCDラジカセのボタンを押すと、軽快なリズムが流れてきた。そして……
「ヘイYO! これからENNIOの! YO-YOスクイが始まるYO! YO! COME ON!」
「……え」
何の説明もなくいきなりCHRISTINEのラップが始まってしまった。ZANINIはその様子を
呆気に取られて眺めていたのだが……
「――とっととすくいなさいよ!!」
「ええええええ!?」
いきなりキレたのでゲームが中断された。
「い、いや、すくいなさいよ、って何をだよ!?」
「YO-YOスクイだって言ってるでしょ? 今ので3回はチャンスあったのよ?」
「今ので3回……っておいいぃぃぃぃぃ!! 何だそれ!? どうやってすくうんだよそのYO-YO!」
「気合と根性で」
「無茶言うな!!」
わかるとは思うが、ラップに出てきた「YO!」をすくう、という意味合いである。
「――CHRISTINA、僕にはそのゲーム合わないよ。何か違うのにしてくれ」
「違うやつ? うーん、そうね……他の「すくい」ものでもやってみる?」
「他にはどんなのがあるんだ?」
「ほら、横見て。金魚すくいでしょ……スーパーボールすくいでしょ……」
成る程、横を見ると、水の中に金魚がいるビニールの水槽、スーパーボールが浮いている水槽がある。が……
「それから、DOMINOすくい!」
ガクッ。――最後が普通ではなかった。
「――最後の、DOMINOすくいって、もしかして」
「そうよ? A-BEAT-CのGATTI」
ZANINIははぁ、と軽くため息をついた。
「あのな……金魚とスーパーボールはわかるよ。でもDOMINOすくいって何だ?
水槽にGATTIの人形でも浮かんでるのか?」
「違うわよぉ。これからA-BEAT-CのGATTIのところに直接行って、ジャンカルロ氏との離婚の傷を
癒してあげるの。だから、「DOMINO救い」」
「だああぁぁぁぁっ!!! それすくうの意味が違うだろうがぁぁぁ!!」

------------(フィクションです)------------

本当に久々ですね、CHRISTINE & ZANINIの「和」プラスGATTIさんネタ。
この手はあまり長々書くと逆にだれると思ったので短めに書きました。
たまーに書くといい感じです、個人的には(笑)。


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