モエ☆オエ☆メイドカフェ
〜CHRISTINE &
ZANINIシリーズ VOL.20〜
「――うん?」
E.ZANINIは、自分の視界に入ってきた光景に、少し違和感を感じていた。
いつものスタジオ、いつものロビー。そこにいるのも御馴染みレーベルメイト・CHRISTINEなのだが……
「ふーむ……」
ZANINIが感じた違和感は、彼女の行動であった。……CHRISTINEは、時々考えるように小声で唸りながら、
経済新聞を読んでいたのである。
「お早う。――珍しいもの読んでるんだな」
ZANINIの記憶をたどってみても、彼女が何かを読んでいるとしたら、漫画だったり、
ファッション雑誌だったり。――経済新聞は初だったのだ。
「あ、ENNIO、お早う。――私だって、経済新聞くらい読むわよ?」
返事はするものの、CHRISTINEは新聞から目を離さない。
「何か、そんなに凄いことでも載ってるのか?」
「載ってるわよ。――BOOM
BOOM
BEAT、SEB収録見送りですって」
「おおおぃ!! 経済新聞にそんな世間一般人にとってどうでもいいことが載るかぁ!!」
一体何の為の経済新聞なのだろうか。――が、
「え? ああ、ENNIOは経済ニュースよりも芸能ニュースがいいのね。えーと、ジャンカルロ氏と――」
「そういう意味合いでのツッコミじゃないよ!! っていうか最近特別な話ないだろ、あそこ!!」
「それもそうね。――何だ、それなりに気になるんじゃない」
「誰のせいだよ!?」
「それは、あれだけ熱々だったのに別れた2人にあるわ」
的を得ているような、違うような意見である。――ZANINIは、お前がそんな話ばっかだからだろ、と
一応視線では送っておいた。無駄だとは知っていたのだが。
「でも……こうして考えると日本って凄いわよね。小さい島国なのに、経済大国だし」
何だか急に真面目な話になった。――もしかしたら一応経済新聞に影響されているのかもしれない。
「全世代で上手くそういうのがいってるんでしょうね。特に若者の間柄というか、そういうのが機能すれば
経済も発達するんでしょうし」
「日本の若者か……僕は、やっぱり詳しくはわからないけど」
「ブームが熱いのよ、きっと。そういうのって、経済効果高そうじゃない? 未だにメイドさんはブームみたいだし」
「メイド……ああ、エナアタであったな。――具体的なこと、僕は知らないが」
「そうなの?」
ここで初めて、CHRISTINEが経済新聞から目を離し、ZANINIを見た。
「それじゃ、メイドカフェとかも知らないのね」
「メイド……カフェ?」
無論、ZANINIは初耳であった。カフェ、というのは流石にわかるが……
「メイドっていうのはね、簡単に言えば、使用人のこと」
「使用人の……カフェ?」
「そう。客が主人で、店員が使用人なのよ」
「――それ、どのあたりが面白いんだ? ブームになることなのか?」
どうもZANINIは状況が想像し辛く、いまいちピンときてなかった。
「うーん……じゃ、ちょっと再現してみましょうか。――ちょっとあそこのドアから入ってきて。
私がメイドの役やるから」
うん、と軽く頷くとZANINIは一旦廊下へと出て、再びドアを開けて入ってみた。すると……
「ご主人様、覚悟ォォォォ!!!」
「えええええ!? ちょ、ちょっと、ストップ!! 何だよこれ!?」
CHRISTINEが、ナイフ(玩具)で襲い掛かってきた。
「何、って……メイドカフェだけど。ENNIOはそこで刺されて倒れないと駄目よ。
その様子を別のメイドが見てるの。サスペンスの始まりよね。「メイドは見た」」
「いやカフェだろ!? 全然それじゃ落ち着いて物が飲めないよ!!」
「カフェなのに飲み物が飲めないのがいいらしいわよ。日本の若者の趣味は分からないわね」
本当かよ、とZANINIは思ったが、色々言っても無駄なのは経験から察していたので反論はしない。
「後、日本の若者の間でブームなのは……「モエ」っていうかけ声らしいわ」
「「モエ」? どんな時に使うかけ声なんだ?」
「じゃ、使用例を見せてあげる」
CHRISTINEはそう言うと、オホン、と1つ咳払いをし、演技に入った。
「あー……ちょっと調子に乗って飲みすぎたわね……モエ〜」
「えええええ!? 嘔吐の時の声なの!? 普通にオエー、でもいいんじゃないか!?」
「私に言われても。日本でブームなんだもん」
ZANINIは、お願いだから間違いかどうか詳しく調べてから自分に伝えて欲しいと本当に思った。
はぁ、と軽くため息をつくZANINIをよそに、CHRISTINEが話を続ける。
「安心してENNIO。お酒が飲めない人の為の使用例もあるから」
「そう……なのか?」
「ええ。――いくわよ?」
再び咳払いをすると、CHRISTINEが演技に入った。
「モ、モエ〜、う、生まれそうよ、フェデリコが〜」
「おおいぃぃおおぃぃぃ!!! 何だそれは!!
ツッコミ所満載で何処からツッコミを入れていいかわからないよ!!」
「まあ、ひとまず「妊婦なんだから、もっと苦しそうにしなきゃ駄目」ってところかしら」
「待ていぃぃ!! そんなどうでもいいところかよ!!」
------------(フィクションです)------------
何だか書いててテンションがよくわからなくなった作品(苦笑)。
個人的には微妙です、スミマセン(汗)。
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