OH MY WINGS,
AGAIN
〜「MANUEL」シリーズ VOL.2〜
「なあDAVE、今度AVEXに送る新曲のことなんだが……」
S.OLIVAは部屋に入り、DAVEにそう言いかけたが、止めた。
DAVE本人はちょうど自分に背を向ける格好で椅子に座り、ヘッドフォンをして
なにやら音楽を聴いていたのだ。――OLIVAはトントン、とDAVEの肩を叩いた。
DAVEが振り返り、ヘッドフォンを外した。
「ああSANDRO、悪い。いたのか」
「――珍しいな。わざわざリラックスしてる時にEUROBEATを聴くなんて」
DAVEが外したヘッドフォンからは、「ON
MY WINGS /
MANUEL」が漏れてきていた。
「いや、リラックスしてたわけじゃない。ちょっと考えていたんだ」
「考え事か? 何だ?」
「今度MANUELのPVを撮ろうかと考えてたんだ。このON
MY
WINGSで。
今勢いがあるのはMANUELだからな。もっとPUSHしておきたいんだ」
「PVか。それはいい考え――」
と、言いかけた時、OLIVAの脳裏に過去の出来事が甦った。
以前DAVEはMANUELのライブの時の衣装を考えた時、酷いことになったことがある。
「――まともに考えてるんだろうな? ブリーフ1枚とかトランクス1枚とか、
そういう案じゃないだろうな?」
「ああ、あの時のことか。――あれは失敗だった。
MANUELは、ふんどし派だったんだ」
「いやそういうことを指摘してるんじゃない!! というかふんどし派のわけないだろ!?」
OLIVAの嫌な予感が段々と大きくなってきた。
「構想、出来上がってるのか?」
「ああ、大部分な。ちょっと聞いてくれるか」
そう言うと、DAVEは何処からともなくスケッチブックを取り出した。
「あの曲、直接僕は製作には関わってないが、軽い哀愁だろう? ちゃんとそういうのをイメージした。
ポイントは、あのイントロの女性の声だ」
「ああ、あの「COME
ON...」ってやつか?」
「そう。あの謎の声に誘われてミステリアスな世界に入り込んでいくところからPVは始まるんだ。
声に誘われるまま、いつしか何処か暗い部屋にたどり着くMANUEL。そこで奴は気付くんだ」
「何に……だ?」
あまりにも神妙な面持ちのDAVEに、ついOLIVAは引き込まれる。
「その女は……MANUELを誘った女は……美人局(つつもたせ)だったんだ」
「うおおぉぉぉぉぃぃ!! 何だそのミステリアスのかけらもない展開は!?」
「仕方がないので、ブリーフ1枚になって土下座するMANUEL。野性味溢れる哀愁だ」
「何処が野性味溢れる哀愁だ! というかそんなにブリーフに話を持ち込みたいのか!?」
「そうか、あいつはふんどし派だった」
「それは違うって言ってるだろうがぁ!!」
――その後、何とかDAVEを説得し、美人局案を中止にOLIVAは持ち込んだ。
「もうちょっと真面目に考えてやれよ! さっき自分で言ってただろ!? MANUELをPUSHしたい、って!」
「何を言ってるんだSANDRO、若い有望な芽は早めにつぶしておかないと、こちらの身が――」
「自分がプロデュースしてる奴に言う台詞じゃないだろそれは!?」
------------(フィクションです)------------
DAVE
&
SANDROのMANUELトーク第2弾。
前回のネタが個人的にお気に入りだったので続編を作ってみました。
あ、いえ、ブリーフとかが好き、とかではないですよ?(笑)。
ちなみに美人局の意味がわからなかった方。
知らないほうが純粋だと思いますので調べないように(爆)。