MANUEL or NEO
〜MANUELシリーズ VOL.5〜
<注意>
今週のミニコントは、過去のA-BEAT-C・MANUELシリーズ、
特にVOL.3「DO YOU REMEMBER
ME?」、VOL.4「俺の名前はMANUEL」
を読んでから閲覧することを深くオススメ致します。
忘れてしまった方はそちらを閲覧してから、この作品はお読み下さい。
俺の名前はMANUEL(名義)。
EUROBEAT界3大レーベルの1つ、A-BEAT-Cでシンガーをしている。
業界ではヒット曲もあるし、それなりに人気もある――とは思うのだが、
最近A-BEAT-CではNEOという新人がメキメキと頭角を現し始めてそこそこ不安な日々を送っている。
DAVEはおそらくNEOをPUSHしているような気がするし……
今、俺の立場はどういったものなんだろう?――などと考えながら歩いていると、
とある部屋から、聞き覚えのある2人組み――KIKIとELENAの声が聞こえてきた。
「うーん……それじゃ、NEOはどうかしら?」
NEO、というフレーズについピクリと反応してしまい、申し訳ないと思いつつもこっそり
拝聴させていただくことにした。
「NEO……最近頑張ってるわよね。でも、まだまだMANUELには無理よ」
そのELENAの発言に、つい「おお!」と声が出そうになった。
察するに、A-BEAT-C男性ヴォーカリストで誰が上手いか、みたいな話なのだろう。
で、NEOも頑張っているが、まだまだ俺にはかなわない。――それが彼女たちの意見なのだ。
しかも、ELENAがついに俺のことを「MANUEL」と! いつもMAD
MAXだったのに、ついに!
「そうそう、私MAD MAXならいけると思うのよ」
そうそう、俺もMAD
MAXなら――って、はい? 何か嫌な予感がしないでもないぞ?
「でも……NEOが無理なら、MAD MAXも無理じゃない? 個人的には「NO
CONTROL」とか好きだけど」
NO CONTROL歌ってるのは俺だから、結局彼女たちの中でMAD
MAXは俺……
ってことは、あれ? さっきのMANUELは!?
「――あ、でもそういえばKIKI、アニヴァーサリーのSEBでの、インタビュー映像って、見た?」
「見た……けど、いきなりどうしたの?」
「MAD
MAXの映像見た? あれってなんとなく、MANUELに似てる気がしなかった?」
「あ、それちょっと思った! 顔はMANUELっぽいのよね、彼」
「うーん、じゃあ顔はMAD
MAXで、声はNEO! これならどう?」
「結構いけるんじゃない? それなら十分MANUELでいけるわよ」
俺の名前はMANUEL(名義)。
EUROBEAT界3大レーベルの1つ、A-BEAT-Cでシンガーをしていて、
業界ではヒット曲もあるし、それなりに人気もある――とは思うのだが、
最近はレーベルメイトにMANUELに顔が似てるとか言われる男だ。
そりゃ似てるだろ。いや似てるっていうか本人だし。あいつらMANUELを何だと思ってるんだ。俺だよ。
しかも声はNEOでいいってどうなんだろう。声は似てないんだろうか俺。
いや似てる似てないの前に俺がMANUELなんだから、つまり、その――俺は誰!?
……そんな心の葛藤をしていた時であった。
「MANUELとNEO、か……」
通りがかった部屋から、聞き覚えのある声。
「2人とも、甲乙付け難いよね」
この声は……PASQUINI親子か。俺とNEOが甲乙付け難い……何を比較してだろう?
「2人とも、ウチの主力シンガーだからな」
「でもパパは……ほら、どっちかって言ったら、NEOを推奨したいんじゃないの?」
「お前の言いたいことはわかるが――僕は別にMANUELのプロデュースを避けてるわけじゃないさ。
たまたまSANDROとNORMAのサウンドがMANUELに合っているだけで、
そういった意味では、大事なレーベルのシンガーに違いはないさ」
その言葉を聞いた瞬間、俺は自分の目頭が熱くなっていってるのを感じていた。
DAVEは、何もNEOをひいきしていたわけではなかった。俺のことを考えた上で、
SANDROやNORMAに俺の楽曲を任せていたのだ。――DAVEを疑っていた自分が、
酷く情けなくなった瞬間だった。
「だからこそ悩むな。本当に2人に差はないんだ」
「だったら……キャリアの差でMANUELじゃないかなあ?」
「キャリア……そうだな。お前がそう言うなら、MANUELで決定しよう」
俺に決まった。――何が決まったのかは具体的にはわからないが、
きっと特別な新曲とか、日本来日とか、そういった重要な決定事項に違いない。
――そう感じるには、十分なほど真面目な空気があの部屋には流れていた。
「DAVE、ここにいたか」
2人の会話がひと段落つくと、その部屋にSANDROが入っていった。
「ああSANDRO、聞いてくれ。MANUELで決定した」
「MANUELで決定した、って……何がだ? 僕は何も聞いてないぞ?」
「決まってるじゃないかSANDRO。――DOMINOの再婚相手さ」
「ああ成る程……って、うおおおぉぉぉぃぃぃ!!! 何を話し合ってるんだよ!!
それお前が決めていいことじゃないだろ!? もっと違うことを真剣に話し合え!!」
「じゃあ、僕の新しいパパについて――」
「同じだぁぁぁぁぁ!!!」
俺の名前はMANUEL(名義)。
――今度、新しい奥さんとその人の連れ子を連れて、実家に帰ってみようと思います。
------------(フィクションです)------------
MANUELシリーズVOL.5。
えーと、あれです。大変申し訳ございません(汗)。
一部からMANUEL救済の意見を頂いたにも関わらず、私は彼をこの路線以外で
登場させてあげることが出来そうにありませんでした……
でもあれです。
ミニコントって、そういう世界なので、出来れば我慢していただけないでしょうか(苦笑)。