ドジっ子PAMSY
〜「ドジっ子PAMSY」シリーズ VOL.1〜
「よし、それじゃ早速準備しようか」
S.CASTAGNAに連れられて、A.BONIはレコーディング準備に入った。
――数年前の某日、SCPのスタジオにて。
今日は、SCPの新ユニット「SCREAM
TEAM」の初レコーディングであり、
また、ヴォーカルに採用されたA.BONIの初レコーディングの日であった。
「「HORROR
FANTASY」……デモは聴いてくれてあるよね?」
「は、はい、大丈夫です」
CASTAGNAの目には、BONIは少し緊張しているように見えた。まあ、無理もないが。
「とりあえず、1回歌ってみようか。最初だから特に何も考えないで、リラックスしていこう」
「は、はい」
BONIが一気に真剣な面持ちに変化する。――やがて音がスタートした。
いかにもミステリアスな雰囲気。人の足音、そして……
「いんざみっどないとたうん。しーいずざむーんらいと」
――あれ。
「ちょっ……ストップ」
CASTAGNAは急いで音を止める。
「ALESSIA、その、君男性のコーラスパートとか、やらなくていいから。
君の担当は女性パートだけ」
「え、そうなんですか!? す、すみません!!」
CASTAGNAは苦笑した。――よっぽど緊張してるんだな。
「それじゃ、スタート」
いかにもミステリアスな雰囲気、人の足音。
怪しげな男性の語り。そして……
「キャァァァァアアアア!!!」
「ストップストップ!! おい、どうしたんだ!?」
いきなりの悲鳴にCASTAGNAは驚いた。
「ど、どうしたって、あの語りの後、悲鳴ありませんでした?」
「ああ、確かに……って、ええ!? あれはエフェクトなんだから、君はやらなくていいんだよ!!」
「そうなんですか!? 昨日一生懸命あそこばかり練習してたのに」
いや他に練習すべきパートなど腐るほどあるだろ。――CASTAGNAは心の中でため息をついた。
「と、とにかく君はメインの部分だけでいいから」
そして、また再開される音。――いかにもミステリアスな雰囲気、人の足音。
怪しげな男性の語り、女性の悲鳴。そして……
「ホラーファンタジー ファンタジー ファンタジー……」
「――止めてくれ」
再び音を止めるCASTAGNA。
「ALESSIA、その、フェードアウトの部分とか、自分で再現しなくていいから」
「え、そうなんですか!?」
当たり前だろ。
「昨日一生懸命音を立てずに距離を開ける練習をしたのに」
いや頼むからもっと違う練習をしてくれ。
「……じゃ、いこうか」
再びスタートする音。ミステリアスな雰囲気、人の足音。
怪しげな男性の語り、女性の悲鳴。連呼されるタイトル。そして……
「ちゃっちゃっちゃららら〜♪ ちゃ〜ら〜ちゃららら〜ら〜ら〜ら〜♪」
「おいぃぃぃぃぃ!! 何故にリフを歌う!?」
「だってさっき、メインの部分を歌えって」
「そういう意味で言ってるんじゃないよ!! てか普通無理だろ!?」
「せっかく昨日、変声機で機会声に変える実験をしてたのに」
「いや君レコーディング馬鹿にしてるだろ!?」
------------(フィクションです)------------
ZANINI
&
CHRISTINEコンビのみだったSCPに別コンビが初登場(笑)。
まだPAMSYデビューする前のPAMSYと(言い方変だな)
CASTAGNAさんのコンビです。
シリーズ化が個人的には難しそうとか同時は思っていたのですが、
気付けばPAMSYは天然キャラで結構なポジションをキープするようになりました(笑)。
その彼女のデビュー作です。
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