EXPRESS LOVE
〜「DAVE & トーマス」シリーズ VOL.4〜


「やあトーマス、デモテープは聴いてくれたかい?」
某日、A-BEAT Cのスタジオにて。
今日は、A-BEAT Cの人気男性ヴォーカリスト、MEGA NRG MANこと、
T.MARINのレコーディングの日であった。
「ああ、聞いたよ。――デモテープだけじゃわからないことが多々ありそうだけどな」
トーマスとしては、今までのことを考えると、どうしてもデモテープだけでは
判断しかねるところがあったのである。
「いや、今回はあのテープのでほとんど完成だ。タイトルも「EXPRESS LOVE」で決定。
中々格好いいタイトルだろう? 僕とRIZZOLOで作詞したんだが」
「ああ、別にタイトルに不満はない」
でもどうしても何か楽曲に裏がありそうなんだ、というのを視線で訴えてみる。
「よし、それじゃ早速始めよう」
――無駄だった。はぁ、と軽くトーマスはため息をつく。まあいい、とにかくやってみるか、
とレコーディングルームのドアノブに手を伸ばすと……
「? 何処へ行くんだトーマス」
「何処へ行くんだ……って、早速始めるんじゃないのか?」
「ああ、だから早速駅へ出発だ」
「――駅?」
「今回のレコーディングは、走行中の列車の上でやることになった。まさにEXPRESS LOVE」
「うおおいぃぃ何処が!? そんなことしてもリスナーには何も伝わらないだろ!?
というか危険極まりない!!」
「それが聞いてくれトーマス。最初はリニアモーターカーの上でって話だったんだ。
それはあんまりだと僕は止めたんだぞ」
「何そのこっちのこと考えてますみたいな態度!? 妥協してあげましたみたいな態度!?
というかその発案者は誰だよ!?」
「ほら、あれだ。――ジョセフが」
「誰だよそれ!?」
それはトーマスが今までに一度も聞いたことのない名前だった。
「というかな、普通の電車の上でも十分危険だよ!!」
「あれなら命綱を用意しよう」
「あれならって、してないのか!? ノーマルだと未装備なのか!?」
というかもう上でやることを前提に話を進めていること自体に納得がいかないトーマスだった。
何だこれ。今までとは違う感じで酷いぞ。
「あれなんだ。どうしてもこう……何ていうか、駆け抜ける感じが欲しいんだ」
「それを音で表現するのがプロじゃないのか!? 第一駆け抜けてるのは電車で
僕は全然駆け抜けてないだろそれ!!」
「それもそうだな……よし、それじゃ走行中の電車の上で走りながら歌おう」
その瞬間、しまった、とトーマスは思った。余計なことを言った。更に悪い状況に。
「あのなDAVE、はっきり言うけど、僕はそんな状況で歌いたくない。
普通の状態で歌わせてくれないか。それで疾走感が出ればそれでいいじゃないか」
「わかった、君がそこまで言うならDOMINOを同伴させよう」
「人の話聞けよ!! てかその条件は何だよ!? DOMINOが居ればいいってもんじゃない!!」
「DOMINOは君となら死を共にしてもいいような気がするんだ」
「気がしてるだけだ!! 絶対気がしてるだけだ!! てか殺すなよ僕もDOMINOも!!」
こいつら、本当は夫婦仲良くないんじゃないか、とトーマスは本当に疑ってしまう。
「仕方ない。それじゃ君の希望通り普通にレコーディングするか」
なんとか希望が通った。――というよりも、それが当たり前なのだが……などと思っていると、
「――もしもし、僕だ」
DAVEが何処かへ電話をかけていた。
「うん、そう。トーマスは行かないそうだから、一人で電車の上には乗ってくれ、DOMINO」
「ええええ!? 既にスタンバイしてた!?」
「え? 何?――そうか、わかった」
ピッ。
「トーマス、死んだら枕元に出るから宜しくとDOMINOからの伝言だ」
「そんなこと伝える位だったら乗るのやめればいいだろうがぁぁぁ!!
この馬鹿夫婦がぁぁぁぁ!!」

------------(フィクションです)------------

お久しぶり、トーマス&DAVE。
というかもうやりたい放題ですね、ここまでくると(笑)。
EUROBEATコントというよりもただの私のネタに近いものが。

というわけで、私はこういうの、大好きですけどね(笑)。
個人的なオススメはジョセフ。本当に誰だよそれ!!(爆)。


BACK